立方体の倍積問題
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ギリシャの数学者達による立方体の倍積

プラトー(Plato)による立方体の倍積ツール

メナケムス(Menaechmus)の基本概念は、3つの相似な直角三角形を一点"O"の時計回りにBOから回転することである。(下記のメナケムス#3を参照)

この動きを機械的な構造で成し得る方法は多数ある。

その内の一つ:
ANM は∠ANMが90度に設定された硬い棒である。
棒BM はMN に垂直に位置しながら移動する。
制限: BM は点B を通り、AN は点A を通る。

********** Menaechmus_Delian_3.dwg *********

次図に例を示す。



********** Plato_Delian_tool.dwg *********

日本の大工用定規は厳密に90度のツールで、製図用三角定規はこの定規に沿ってスライドして使う。
参考のために、正確な解答は
ON = (2)1/3 = 1.2599..  と OM = (2)2/3 = 1.5874..
図中では、ON = 1.25  と OM = 1.55 ~ 1.6 である。

プラトー(Plato)のデリアン解



********** Plato_Delian_result.dwg *********

ここをクリックしてアニメーションを見る。

この図面とアニメーションの作成方法: 
  プログラム Plato.lsp  を (load "Plato") でロードする。
  次にコマンドラインから Plato_Delian と実行命令をタイプする。

点M の曲線

上図の方法では赤色の点"M"をプロットして処理する。その処理は、点が収束し先に指定した基準以内(1.e - 9)になるまで続けられる。
これらの点がどの種の曲線になるか見てみる。



********** Plato_Delian_curve.dwg *********

 
 BPGA はプラトー(Plato)の仕掛けである。G は 
 x-軸上であるが、P は y-軸上ではない。 PR は x-軸と垂直に引き、GP
 は S でy-軸に達するまで延長する。
  	
 図中では、 AO = a, BO = b, PR = y, OR = x, OG = r である。

 直角三角形BGP に関し、
	BR.RG = PR2
または	(b+x)(r-x) = y2                    (1)

 三角形 SOG と PRG は相似であるから
	PR:RG = SO:OG = OG:OA
または	y/(r-x) =  r			   (2)
(2) (1) と (2) から r を消去して、点P(x,y)の軌跡として次の曲線方程式を得る。

	a(b+x)2 = y(x2 + y2 + bx)           (3)  

これは y の三次項の曲線で、図面に赤点で示される。 非常におもしろい形状である! 解となる点(M)は、この曲線とy-軸との交点である。 交点は x = 0 で求まる。 よって y3 = OM3 = ab2 ここでは、硬い枠に線分BPG を選んで点G を求めるとするならば、
方程式は(3)の a を b に、x を y に変えるれば求まる、ということに注目。 b(a+y)2 = x(x2 + y2 + ay) 交点は y = 0 で求まる。 または ba2 = x3 = ON3 

この図面の作成方法: 
  プログラム Plato.lsp  を (load "Plato") でロードする。
  赤点をプロットするには、コマンドラインから test_2 と実行命令をタイプする。


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質問、問い合わせは 筆者 岩本 卓也宛てにお願いします。

Last Updated Nov 22, 2006

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